咬合再構成(こうごうさいこうせい)とは?
咬合再構成はかみ合わせ異常が起きている口腔内を再構築する治療のことです。
具体的には矯正治療で歯を正しい位置に誘導したり、補綴治療(かぶせ物治療)で正しいかみ合わせを作ります。治療をする上でポイントになるのが顎の位置です。歯は顎と同時に動くので、三次元的下顎位を計測して正しい顎のポジションを調べた上で咬合再構成(矯正治療・補綴治療)を行います。
次に大事なのが咬合平面になります。上顎の咬合平面がズレていると下顎はまっすぐに噛みこむことができなくなります。そのため、お顔の歪みや、咬合力のバランスが悪くなり、歯が破折する原因の一つにもなります。
咬合再構成を行う一番の目的は、上下の歯のバランスをよくして、上下の歯を均等に噛ませて、力のコントロールを行うことにより、歯を長持ちさせることにあります。
歯が悪くなる原因の一つにかみ合わせ異常があり、これを考えずに歯周病治療やインプラント治療をしても、良好な結果が得られません。そのため、当院の診療の根底には「咬合再構成」があります。
歯周病治療やインプラント治療に、咬合再構成(矯正治療・補綴治療)を組み合わせることで、全体の歯が正しくかみ合って、 上下の歯の咬合力のバランスが良くなり、 長期的に健康な状態が保てるようになり、審美的にも美しい口元を作ることができます。
治療した歯を壊したくない
咬合再構成は、骨格の診断、歯の構造や顎の動き、咬合接触点など、一つひとつがわかっていないと難しい治療です。それをやろうとすると相当勉強する必要がありますし、咬合再構成ができる先生に出会わなければ難しいと思います。
わたし自身は、診療が終わると口腔内写真やレントゲン、模型、ビデオを見て復習したり、休診日には勉強会に参加して治療のことばかり考えています。自分では歯科職人でありたいと思っているので妥協を許すことができず、とことん追求してしまうのです。なぜそこまで追求するのか問われることがあります。答えは簡単で、患者さんの治療した歯を壊したくないからです。